コンテンツマーケティングとは?車を売りたかったある兄弟のおはなし

あるところに、車を売りたい2人の兄弟がいました。
2人は車が大好きで、環境に優しく、節約にもなる「電気自動車」という車を作りました。
とても素晴らしい車を作ることに成功した兄弟は、それぞれで車を売り、売り上げの多かった方が社長になる。という賭けをしました。
翌日から早速車の販売を始めた2人の兄弟ですが・・・
兄は、「電気自動車売ります!」という看板を掲げ、道行く人に電気自動車の素晴らしさを説明する。という販売方法。
弟は、「自然環境が気になる方・毎月の固定費を削りたい方相談に乗ります」と、車とは全く関係のない、無料相談を始めました。
兄のお店には、車を求める人が少しずつ集まり始めました。
弟のお店には、自然環境を真剣に考えるお年寄りから、毎月の家計費を減らしたいと考える若い夫婦まで、たくさんの人が集まり始めました。
兄はある日弟に言います。
「お前は車を売る気があるのか?」
弟は
「あるよ^^」
と答えるだけ。
兄のお店には、車を求める客が時々来るものの、全く売れません。
弟のお店も同様、悩みを持った客が日に日に増え、客の数は兄のお店よりもはるかに多いですが、車は全く売れませんでした。
兄はそこで、価格の値下げを行うことにしました「電気自動車30%OFF」
・・・しかしやっぱり客足は増えません。
弟は「僕の得意の漫談を見に来ませんか?入場料はもちろん無料です」と、もう車とは全く関係のない漫談ライブを開催しました。
ちなみに漫談ライブは満員御礼。今までで最高の客足となりました。
しかし、いまだに2人とも車は売れません。
兄はこうなったら!と、「期間限定今なら電気自動車半額!」という値下げをすることにしました。
弟のお店には連日、自然環境や節約に悩む人。
休日には、漫談ライブのファンが訪れます。
そこで弟は始めて、自然環境・家計費のコストカットに悩む客に「電気自動車」が普通の車と比べて自然環境に良い事。固定費のコストカットになることを紹介することにしました。
漫談ライブでも電気自動車を話題にした漫談を取り入れてみることにしました。
すると、自然環境を推奨する団体から、電気自動車の購入を検討したいという話と、節約したい若夫婦から電気自動車についての相談。
更に漫談ライブのファンの中には、「最近電気自動車がすごいらしい」という口コミを広めてくれる人まで出てきました。
兄はもう電気自動車70%OFFキャンペーンを始めています。
弟は、次にこんな提案をしてみることにしました。
車の購入を検討している自然環境を推奨する団体と、若夫婦には、一日無料で電気自動車を貸し出すサービスを。
漫談ライブのファンには、電気自動車のメリットデメリットをありのまま綴ったチラシを配ります。
数日後・・・・
弟のお店には電気自動車の良さに気づき「買いたい!」と訪れる長蛇の列が。
車は完売。
弟はついに社長になりました。
一方兄は70%OFFにしても車は売れず店をたたみ、今では弟のお店で働かせてもらっているそうです。
兄「俺は最初からこの素晴らしい電気自動車を売ろうとしっかり販売し、割引までしたのに・・・なぜ売れなかったんだ・・・・」
弟「兄さん。車を売りたいなら、車の話はしてはダメなんだよ。分かるかい?」
~おしまい~
いかがでしたか?
兄は70%OFFまでしたのに、なぜ車を売ることができなかったのでしょうか?
反対に漫談ライブをしていた弟の車が完売した理由とは?
実は弟が行っていた販売方法こそが、コンテンツマーケティンと呼ばれるものなんですね^^
それでは、これからはコンテンツマーケティングについて詳しく説明していきますね^^
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コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングという言葉を聞いたことはあるでしょうか?
コンテンツマーケティングとは簡単に説明すると、webコンテンツ(中身・内容)を通して、商品やサービスを知ってもらう・売る販売戦略(マーケティング)のことを言います。
商店街の魚屋さんをイメージしてください。
店頭で購入するメリットとしては、魚屋の店主が直接粋の良い魚を教えてくれたり、直接買うことで店主の人柄や、魚選びの豆知識、何気ない会話から信頼関係を築くことは容易です。
ではネット上ではどうでしょうか?
今の時代、似たような商品やサービスは無数にあります。
その中から消費者は、何を買うか選ばなければなりません。
では、消費者は何に魅力を感じて商品を購入するのでしょうか?
冒頭で述べた兄は車だけを売り込むことに全力を注ぎました。
しかし、興味のない人にはいくら売り込んでも成果は出せません。
ではどうすればよいのか。
車を売りたいのであれば、まずは人を集客しなければなりません。
車を売った弟はこんな戦略(マーケティング)を考えたのでしょう。
↓
では、自然環境に興味のある人と、節約したいと思っている人を集めよう
↓
売り手(自分)を知ってもらうことで、信頼関係を築こう
↓
楽しんでもらおう、喜んでもらおう
↓
無料で試乗してもらったり、見込み客にチラシを配り、更に興味を持ってもらおう
顔の見えないネット上では、弟のような販売戦略がとても効果的です。
つまり、コンテンツマーケティングとは、webコンテンツをクッションとして、魅力を伝え購買意欲を促すことです。
コンテンツマーケティングの基本は順番
コンテンツマーケティングの基本は
「誰に、何を、どういう順番で、伝えるか。それにより理解され、行動を起こしてもらえるか」
ということです。
つまり、コンテンツマーケティングに必要なのは順番です。
この図を見てください。
あなたのお店を訪れる客は、このような配列で表すことが出来ます。
一般的には『見込み客」「一見客」などという言葉で表現されるものです。
ココでは私が以前コンテンツマーケティングに携わっていたときに、実際使っていた言葉で表現していきたいと思います^^
見ているだけ客
なんとなく商品を見ているだけのお客さんです。
ここの客を次の段階である「どんなのかなぁ客」にする為には、今抱えている悩みを解決するコンテンツや、共感を産むコンテンツを用意します。
どんなのかなぁ?客
「どんな商品なのかなぁ?」と少し商品に興味を持ち始めたお客さんです。
ココでは商品に関わる知識やコンテンツ。
あなた自身のことをもっと知ってもらうコンテンツを用意します。
あとで客
今自分に必要か、考えているお客さんです。
実際使った人のレビューや、感情を動かすコンテンツを用意しましょう
気持ちが揺れている客
気持ちが商品に傾き、買いたいな・・・と感じているお客さんです
ココでは他者の商品との比較。
無料プレゼントやおまけを用意するのが効果的です。
買いたい客
めっちゃ買いたい!欲しい!と思ってくれているお客さんです。
あと一押しが欲しいお客さんなので、そっと背中を押すようなコンテンツ。
キャンペーンや限定などを用意するのも効果的です。
この更に上をいくのが「ファン・リピーター」と呼ばれるものです。
まだ商品に興味のない見てるだけの客にいきなり商品を売ろうとすれば、この客は離れてしまいます。
どんなのかなぁ客にキャンペーンや限定を提示したところで、興味はあまり持ってもらえません。
車を売れなかった兄は、この順番を間違っていたんですね。
ただ見てるだけの客に、車を売ろうとしたんです。
弟は、ただ見ているだけの客をまるで一段ずつ階段を上るように、「買いたい客」へと誘導していったのです。
コンテンツマーケティンとは、階段で例えるのなら一段飛ばしをしてはいけないということ。
一段一段しっかり上っていくことです。
「誰に、何を、どういう順番で、伝えるか。それにより理解され、行動を起こしてもらえるか」それが大切です。
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仕事ではなく人を見る事
何気なく仕事をしていると、まるで仕事をこなすことが何かの義務のように感じることがあります。
接客業でなくても、仕事の先には必ず人がいます。
これを忘れてしまうと自分本位な、自分勝手な仕事になってしまいます。
目の前に人がいなくても、人の為に知恵を絞りましょう。
そのような仕事に対する姿勢は、たとえ目の前にお客さんがいなくても伝わります。
そして、商品やサービスに温かみが生まれます。
温かさとは人間味があるということ。
ネット上で人間味を感じてもらうためには、温かさを相手に感じさせることが大切です。
コンテンツマーケティングはユニークで楽しく美しく
コンテンツマーケティングにおいて、まじめに商品を売ること、魅力を伝えることは必要です。
しかし、それだけでは何だか物足りないなぁって、私はいつも思います。
つまり、ユニークさや楽しさを追加するということ。
YOUTUBEで成功している人たちを見ていると、このユニークさにすぐれているんですよね。
見てくれた人に楽しんでもらおう。
失敗さえも笑いにしてしまうような。
文章って無機質で感情の伝わりにくいコンテンツなのですが、そこにユニークさや親しみやすさを入れることで、ただの文章がまるで会話をしているような、デバイスの向こうに人間を感じられるようになります。
更に美しくあること。
いくら良い商品でも美しくなければ、売れません。
ここでいう美しいとは、車であれば売れるその日までしっかりと毎日綺麗に磨き上げる事。
サービスであれば、見やすいレイアウトであること。
コンテンツにおいては分かりやすく美しい文章であることです。
人でも商品でも楽しく・美しくなければ、興味を持ってもらえません。
真面目な人ほど、少しはみ出したユニークさを出すことで愛らしい魅力が生まれます^^
そしてユニークな人ほど、繊細な美しさを出すことが大切です。
売りものは自分です
商品を売るということは、自分も売るということです。
つまり、「この人の商品だから買いたい」と思ってもらえるかどうかです。
私はちびまるこちゃんの作者「さくらももこ」の書くエッセイが大好きです。
毎回エッセイを読むたびに大爆笑しています。
そして、エッセイが発売されれば、中身も確認することなく買います。
それは「さくらももこの書くエッセイだから、新作も絶対に面白いだろう」と絶対的な信頼を置いているからです。
ネット上で物を売る時には、これと同じように「この人がお勧めしているから大丈夫」「この人の売る商品だったら買いたい」
そんな風に商品を買う人は、売り手を見ます。
サービスやノウハウであれば、「この人だったら安心して任せられる」というように。
自分という人間を信用してもらえれば、どんな仕事でも上手くいきます。
必要なことは
- 誠実であること
- 素直であること
- 思いやりがあること
その為には、
- 質問や意見にはしっかりと返答・対応をすること
- 嘘をつかないこと
- 相手の都合を考える事
が大切ですね^^
相手にとってのメリットだけを考えよう
これは私がコンテンツマーケティングに携わっていたときに、痛いほど言われた言葉です。
商品を売ろうと思うと、ついついデメリットは隠したくなりますよね。
そして、良い所だけを大袈裟に評価したり、宣伝したりしてしまいます。
商品を売るということは、お金を出して買ってもらうということです。
買ってもらった人に、思ってたのと違ってた・・・
と思わせては絶対にダメなんです。
その為には誠心誠意、自分の売り出す商品について相手に伝える事。
ブログであれば、その商品について徹底的に紹介することです、
本当に不思議だな・・・
と思ったのは、こちらが商品を必死に売ろう!と思い下心見え見えの売り方をしていると、商品は一向に売れません。
そんな風に文章には出していないはずなのに、伝わるんですよね。
それが、「相手にとってのメリットだけ考えよう」と思いはじめると、自然に商品が売れていきます。
素直に商品の悪い点や、こんな情報も教えてあげよう。と情報を出し惜しみせずに開示しただけで、売り上げがグン!と伸びました。
これは実際に私が経験し、実践してきたことです。
正しい方法で優しくシンプルに
数値やデータ、図表を作ろうと思った時、あなたはどんな物を作りますか?
高度で立派、見栄えの良い表を作ろうと思った人
そんな人は、ここをしっかり読んで欲しいなと思います。
高度で立派、見栄えの良い表は達成感もありますし、なんだか「すごい!」って思います。
・
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・
しかしその表、本当に見やすいですか?
商品・サービスを買いたいと思って訪れる客は、みんながみんなあなたレベルではありませんよ。
説明する時は、優しく・シンプルに。
小学生でも分かる!
を合言葉にしましょう^^
断れるように売ること
買うのはお客さんです。
お金を出すのもお客さんです。
お金って、独身の人なら本人が働いた努力と結果です。
主婦であれば、夫が稼いでくれたかけがえのないお金です。
そのお金は、他の誰かが好きに使って良いものでは決してありません。
だからこそ、商品やサービスを売るというのには責任があります。
自分の全てを出し切って誠心誠意商品を売っても最終的に断られることもあります。
それは仕方のない事。
ここで忘れて欲しくないことは、断ることに負い目を感じないようにしてあげる事だと私は思います。
「こんなにしてやったのに、断るのか」
そんな風に相手に思わせないように、最初から断れる余地を残して売る余裕を持ってほしいなと思います。
つまり、断れるように売ること
相手の立場に立ち、想像力を働かせ
断っても、相手との関係が気まずくならない。
そんな思いやりを出せれば良いなと思います^^
まとめ
私はこのブログを始める1年前、コンテンツマーケティンに携わるwebライターをしてきました。
「車を売りたいなら車の話はしてはダメ」
そして、
「売りたいと思うなら、相手のメリットだけを考える事」
これが私の考えるコンテンツマーケティングです。
スマホが普及しネット上では、良い情報も悪い情報も常に受け取れる。
何が良くて何が悪いのか判断できない。
そんな世の中になりつつあります。
だからこそ、昔に戻ってみる。
小さな商店街の店主が、訪れる客に世間話をしたり、商品について「今日はこっちの方が良いよ!お得だよ!」と教えてあげたり、お客さんが気軽に話せたように。
- web上でも自分という人間について気軽に記事にしてみる。
- 商品の豆知識から、関連する物まで、なんでも記事にしてみる。
- 顔が見えないから・・・と思わず、常に人を意識して丁寧に親切に説明してみる。
- 気軽に質問やコメント出来るようにしておく
大切な事って実はとってもシンプルです。
コンテンツマーケティングなんてカッコイイ言葉ですけど、やっていることは商店街の小さなお店と同じこと。
ただそれだけです。
最後までお読みいただきありがとうございました^^
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