このように考える女性が増えています。
ただ、育児と仕事の両立は想像しただけでも大変そうですね。
「働きやすい職場や仕事を探さなくては」と思うものの、イメージが漠然としていて具体的なものが見えてこないという人が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、出産後でも働きやすい職場や仕事の条件をまとめてみました。
出産後の女性が働きやすい職場や仕事とは?
出産後に働きやすい職場や仕事の見つけ方
働きやすい環境を自ら作る方法
出産後の女性が働きやすい職場の特徴
家庭にしわ寄せがいってしまわないよう、職場がどのような環境であるかは重要です。
出産後でも働きやすい職場の条件を、確認してみましょう。
休暇が取りやすい
子どもに病気はつきものです。病気は前もって分かるものでもないので、急に休まなくてはならない日が多々あるでしょう。
子育てのそのような状況を理解し、無理なく休暇のとれる職場が理想です。
このような行事のときにも、休暇が取れることを前提としている職場がいいでしょう。
時短勤務、在宅勤務、フレックスタイム制など柔軟な働き方ができる
時短勤務、在宅勤務、フレックス勤務といった言葉を聞く機会が増えてきました。どれも柔軟な働き方ができる勤務形態ですが、内容には違いがあります。
☆時短勤務(短時間勤務)
時短勤務とは、所定の労働時間よりも短縮して勤務することをいいます。
2009年の育児・介護休業法により、短時間勤務制度の導入は事業主に義務づけられているものです。家庭と仕事の両立を実現するために制度が整いました。
☆在宅勤務
在宅勤務とは、会社に出勤せず自宅で就業することをいいます。
政府は近年「働き方改革」を推進しており、導入している企業が増えています。通勤時間がないのが最大のメリットで、時短勤務と組み合わせることも可能です。
☆フレックスタイム制
始業時間と退勤時間が規定されておらず、就業者が自分自身で勤務時間帯が決められることをいいます。
この時間帯は必ず働いていなければならないという「コアタイム」が設けられている場合もあります。
女性の比率が高い職場である
女性の比率が高い職場は、働きやすいと感じる条件がそろっている場合があります。
- 会社が女性の採用に積極的
- 管理職や上司が育児経験者の場合が多い
- 会社の子育て世代への理解が深い
- 会社のサポートが充実している など
また、女性の管理職や上司が多いということは、長く在籍している女性が多いということです。これは、働きやすいからこそ長く勤めているということが想像できます。
出産後はどんな仕事が働きやすい?
仕事と育児を両立するためには、どんな職種で働くかということも重要です。ここでは、ワーキングマザーに人気の職種を紹介します。
事務職
事務職は残業なし、定時で帰れるといった条件の求人が多数です。
土日休みの職場が多いため、週末は家族とゆっくり過ごせる時間を持てます。デスクワークであるため、立ち仕事に比べ体力の負担が少ないのも大きなメリットです。
IT・WEB系の仕事
- システムエンジニア
- プログラマー
- WEBデザイナー
などのIT・WEB系にたずさわる職種も、出産後のママが働きやすい仕事です。
インターネットとパソコンさえあれば仕事ができるため、柔軟な働き方がしやすいのが特徴。
また、企業に就職せずフリーランス(個人事業主)として仕事をしていくことも可能です。
IT・WEB系の仕事は実績や実力が重視されます。専門的な技術や知識が前提ですので、仕事を始める前に勉強をする時間、実績を積む時間が必要だと考えておきましょう。
医療職
医療職はどんな時代でも必要とされる仕事。そのため求人が多く、自分の都合にあった職場を探しやすいでしょう。
また医療職は女性の比率が高く、育児と両立しながら仕事を続けている人も多いです。病院内に託児所を設けているなど、育児世代に理解のある職場を探してみてください。
医療職といえば看護師、薬剤師、作業療法士などが思い浮かびますが、これらの職種は資格が必要です。しかし、産後に勉強して資格取得を目指すのは、長い道のりになります。
出産後に医療職を目指すのなら、資格がなくても働ける職種がおすすめです。
- 医療事務
- 調剤薬局事務
- 歯科助手
- 看護助手 など
医療職は女性の比率が高いのも特徴です。
営業職
「未経験」でも就職しやすいのが営業職です。営業職といえば体力勝負なところもあり、男性が活躍しているイメージが強いかもしれません。しかし、女性の方が活躍しやすい業界もあるのです。
- 保険業界
- 化粧品業界
- 教育業界
- 不動産業界
女性の興味・関心が深い業界では、やはり同じ感覚をもった女性の方がよりお客様の心情を理解できます。
女性ならではの丁寧さ、気遣いなども男性と差が出るところです。こういったことから、営業職として活躍する女性はたくさんいます。
また、営業職は時間の融通がきく仕事です。子どもの都合に合わせてスケジュールを管理することが可能で、子育てと両立しながら働いている人が多いですよ。
自分に合った「働きやすさ」を知ることも大切
ここまで、働きやすい職場の特徴や職種について紹介してきました。ただ「働きやすさ」とは人によってかなり認識に違いがあることも事実です。
例えば、あなたの「働きやすい」とは次のうちどれでしょうか。
- やったことはしっかりと評価される環境
- 家計を助ける収入をもらいつつ、家庭を第一にできる環境
- 人間関係にストレスを感じることなく仕事をできる環境
もしかすると、当てはまる項目がない方もおられるかもしれませんね。
まずは、自分にとっての「働きやすい」とはどのような環境なのかを、じっくりと考えてみましょう。そのさい、次のような項目も含めてみるといいですよ。
- 正社員か非正規雇用か
- 夫の仕事はスケジュールの融通がききやすいか
- 子どもが病気のとき、世話を頼める人が近くにいるか
- 家事は外注でもいいか、なるべく自分でやりたいか
出産後、働きやすい職場や仕事はどうやって見つける?
出産後の就職活動は視野を広げて、たくさんの選択肢を持つようにしましょう。
この章では、出産後に働きやすい職場や仕事をどのように見つければいいか、紹介します。
まず登録したいマザーズハローワーク、マザーズコーナー
仕事を探す機関として最初に思い浮かぶハローワーク。ハローワークには、育児中のママに特化した「マザーズハローワーク」や「マザーズコーナー」が設置されているのをご存知ですか?
マザーズハローワークは、次のような特長があります。
- 子連れで相談できる環境が整っている(キッズコーナーの設置など)
- 子育てと両立しやすい仕事を紹介してもらえる
- 就職に役立つセミナーの開催 など
このように、出産後のママをしっかりとフォローしながら就職活動を進めてくれます。
正社員を目指すなら転職サイトも要チェック
正社員での社会復帰を目指すなら、ハローワークとあわせて利用したいのが「転職サイト」です。
転職サイトは大手企業も登録しているのが特長です。
在宅勤務やフレックスタイム制に対応しているかなど、あなたの求める条件から求人を検索できるのもメリットです。
再雇用制度を活用する
「再雇用制度」というものをご存知ですか?
再雇用制度とは、結婚、妊娠、育児、介護などを理由に離職した人を、同じ企業が再び雇用する制度のことです。
求職者はゼロからの就職活動をせずにすみ、企業は即戦力を雇えるため双方にメリットがあります。
- 以前働いていた会社に愛着があった
- 経験を活かしてキャリアを積んでいきたい
このような場合は、出産前に就業していた会社に再雇用制度について問い合わせてみるといいでしょう。
紹介やコネなど人脈を活かす
ママが就職活動をする上で、強みになるのが人脈です。
- 仕事を探しているときに、タイミングよく知り合いから声をかけてもらった
- 仕事をしたいことをママ友に話したら、紹介してもらえた
このようなことは、意外とよくある話なのです。
紹介やコネの場合、「◯◯さんの紹介なら…」ということで採用してもらいやすいですし、就業の条件も交渉しやすいです。
自ら働きやすい環境を作ることも大切
出産後、どのような職場・仕事なら働きやすいかと考えることと同じくらい、自ら働きやすい環境を整えることも大切です。
育児と両立させながら仕事をしていくことは、想像しているより大変なことが多いものです。
助けてもらえる部分は最大限助けてもらい、やらなくてもいいことはキッパリとやらないなど、「すべて完ぺきに」という考えは捨ててしまいましょう。
社会復帰する前に夫とよく話し合っておく
もともと家事が得意という夫なら心配はありませんが、苦手だというなら、早めに準備をしておきたいですね。
- 簡単なものから、家事のやり方を伝授しておく
- どんな家事ならできそうか、話し合ってみる
また、保育所の送迎はどちらの担当にするか、子どもが病気になったとき夫婦でどのように対応するか、このあたりもしっかりと話し合っておきましょう。
家事をしやすい環境にしておく
仕事をするようになると、今までと同じように家事をするのは難しくなります。そこで、使えるものは全部使う、という感覚で家事の効率化や時短化を考えてみましょう。
- ロボット掃除機を使う
- 食器洗い乾燥機を使う
- 洗濯機で洗いから乾燥まで仕上げる
- ネットスーパーや生協の利用
- 家事代行を利用する など
仕事を始めると、どうしても子どもとの時間、家族で過ごす時間は減ってしまいます。
家事に使う時間を最低限にしておけば、帰宅してからの時間や休日にはなるべく家事をしなくてすみますよ。
病児保育を検討する
保育所や幼稚園に通い始めると、子どもは病気をもらってくるようになります。
休暇が取りやすい職場に就職できたとしても、「この日はどうしても休めない」という日があるでしょう。代わりに夫が休めればいいですが、いつもうまくいくとは限りません。
このような事態に備えて、病児・病後児保育を検討するのもひとつの手です。
☆病児・病後児保育とは
保護者が勤務等で自ら看護を行えないとき、病気中または病気から回復中の子どもを一時預かりするもの
病児・病後児保育は主に次の3パターンがあります。
- 保育所に併設されているもの
- 病院内に設置されているもの
- 病児・病後児保育専門のベビーシッターを派遣してもらえるもの
事前に登録しておかないと利用できない場合もあるので注意しましょう。
まとめ:出産後の働きやすい仕事や職場は人それぞれ
- どのようなスタンスで仕事をやっていきたいか
- 体力に自信はあるか
- 家族の協力はどの程度得られるか
こういったポイントに注目していくと、自分にとっての「働きやすさ」が見えてくるはずです。
周りのアドバイスや経験談に耳を傾けながらも、納得できる働き方ができるよう、さまざまな可能性を探ってみてくださいね。