ワーキングマザーも、専業主婦もどちらも大変でどちらもやりがいがあると思うのですが、専業主婦は働く女性に憧れ、働く女性は専業主婦が大変だと思ってしまうとき、ありませんか?
今回は専業主婦が働こうかどうか悩んだ時に、読んでもらいたい内容についてお届けします。
専業主婦と働く女性(ワーママ)それぞれの不安
専業主婦と働く女性(ワーママ)それぞれのメリット
お互いにキラキラまぶしい隣の芝生(専業主婦と働く女性)
専業主婦からみれば働く女性はキラキラ見えるかもしれません。
一方、働く女性からみれば、自分が仕事の忙しさを言い訳にして、おざなりにしている家事をきちんとこなし、子育てをしている専業主婦には頭が下がる思いです。
働く女性(ワーママ)の不安
会社員として責任のある仕事をこなし、主婦業もこなしているワーキングマザーは、大変だと感じる場面が多いですよね。
仕事を優先している場合、家事や育児は自分の母親やパートナー、外部の助けを借りることなしには仕事は難しいでしょう。
専業主婦の不安
働く女性のキラキラしている部分しか見えない(ダメな部分は見せないように努力されているのでわかりづらい)ため、自分だけ社会から取り残されているように感じることもあるのではないでしょうか。
このようにお互いの芝生は、青く見えるものです。
専業主婦の方が働こうかどうか悩んだときに抱えるさまざまな不安から、専業主婦と仕事、どっちが大変かどうか考えてみましょう。
専業主婦の不安1 社会から取り残される
労働力調査基本集計2020年(令和2年)によれば、専業主婦の世帯数は603万世帯(夫が雇用者、妻が非就業者(非労働力人口及び完全失業者))です。
共働き世帯数は1,267万世帯(夫、妻ともに雇用者)なのでほぼその半分になります。
厚生労働省によれば、専業主婦世帯と共働き世帯の推移は、1980年(昭和55年)と2014年(平成26年)を比較すると逆転して共働き世帯が増えています。短時間労働者の推移も右肩上がりです。
昔は専業主婦も多く存在していましたが、最近ではパートや派遣などの仕事をする兼業主婦も増えつつあります。
定職でなくとも、仕事をして何かしら社会とつながっていたいという意識が高くなっていることや、パートナーだけの収入では家計が成り立たないということから専業主婦が減っているのかもしれません。
やがて24時間体制で育児をしなくても良くなる時期があります。社会から取り残される不安は子供の成長とともに仕事を始めれば解消されていきますね。
【専業主婦の仕事の選び方】子供の年代別に働き方を考えてみよう!
専業主婦の不安2 夫婦仲の不安
厚生労働省の2018年(平成30年)の人口動態統計の年間推計によれば、婚姻件数は約59万組で離婚件数は20万7千組です。
上記のデータをそのまま見ると、59万人➗20万7千で三組にひと組が離婚すると思われていますが、年々婚姻件数が減少し、離婚件数も同じく減少してきているため、単純に3組に1組という限りではありません。
それでもいつなんどき、どんなことがあってパートナーとの別れがくるかはわかりません。
もし離婚したとき、やはり生きていくために必要なのはお金です。
働いていれば収入があるのでなんとかやっていけそうですが、専業主婦が離婚になったら、収入面は自分がとても不安ですよね。
離婚だけではなく、病気や事故などの別れもあるので、収入の問題は専業主婦のほうが大変かもしれません。
専業主婦の不安3 教育費・ローン・老後の金銭的な不安
厚生労働省「幼稚園4歳から高等学校(14年間)と大学までの教育費等の総額」によれば、すべて公立に通った場合と、小学校だけ公立でそれ以上が私立だと、447万6千円もの差が出てきます。
また、各種ローンも心配です。
- 住宅を購入すると住宅ローンや固定資産税、
- 車を所有すると車の支払いローン、駐車場代、ガソリン代、自動車税
などがかかります。
加えて、老後の蓄えも不安が残るのではないでしょうか。
現在は65歳から国民年金がひとりにつき65,075円支給されますので、夫婦二人で130,150円は確実に支給されます。
ご主人が会社員なら、国民年金プラス下記の金額の厚生年金も支給されます。
令和3年度(月額) | |
国民年金(老齢基礎年金(満額)) | 65,075円 |
厚生年金※(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額) | 220,496円 |
参考:日本年金機構
会社員であれば、会社員であった時期の厚生年金が入りますので、上記の金額より老後の収入は多くなります。
毎月の収入が確実にある仕事をしているワーキングマザーのほうが、お金の不安は少ないでしょう。
専業主婦の不安4 同居する親・義両親の介護や嫁姑問題
介護は先が見えないので、介護する親と24時間一緒だと精神的負担も大きいのは専業主婦かも知れません。
一方ワーキングマザーは、仕事をしている間は介護から離れることができますが、自分が介護ができていないという罪悪感に苛まれてしまうこともあるでしょう。
また、もし義実家と同居していると、関係性によっては負担が大きいかもしれません。
例えば、義両親と同居していて24時間逃げ場のない専業主婦は、嫁姑問題があった場合ストレスがたまりますよね。
ワーキングママは外で働いているときだけは逃げ場があるので、気持ちの切り替えもできるかもしれません。
なんとなく専業主婦と仕事、どっちが大変なのかという点では、専業主婦のほうが大変なの?と思われたかもしれませんが、専業主婦とワーキングマザーそれぞれの良い点をみていきましょう。
専業主婦の良い点(メリット)
専業主婦の良い点(メリット)は時間があることです。時間があれば子供と向き合う時間が多く取れますよね。収入がない分、税金などの免除もあります。
- 家事や育児の時間を自由にとることができる
- 仕事の人間関係の悩みはない
- 配偶者控除が受けられる(住民税、所得税が免除)
ワーキングマザーの良い点(メリット)
ワーキングマザーの良い点(メリット)は経済力と社会を通じて自己実現ができることです。誰でも人の役に立ちたいという気持ちはありますが、仕事を通じて自己実現ができるので生き甲斐も生まれやすいですね。
- 収入がある(経済的余裕がある)
- 社会とのつながりがある
- 仕事という人生の目的がある
- 経済的、社会的に自立している
まとめ どちらも大変、そしてやりがいのある仕事
2001年(平成13年)の厚生労働白書によれば、「家族に求められる役割とは、結婚し家族をもったときにも、自分らしい生活や個人的な目標を大切にしようという傾向が強まっている」との報告があります。
仕事に対してこれまでは、男性が会社で働き、女性が専業的に家族のことを行ってきました。
もし一度専業主婦になったとしても、独身の頃のように、自分の生きがいを実現するために仕事をする方も増えています。
専業主婦と仕事、どっちが大変なのかをみてきましたが、結論としてはどちらも大変で、どちらもやりがいがあるのではないでしょうか。
人によって大変さの感じ方は違います。経験してみて、自分はどちらが向いているのかを知ることで変わる世界もありますよ。
おっしまーい^^