ジョブ・カードとは?何に使う?活用するメリットや効果について解説
ジョブ・カードとは、厚生労働省が推奨している「キャリア形成」「就職・転職活動」に役立てる書き込み式のシートのことです。
ただ、ジョブ・カードの認知度はまだまだ低く「どのようなものなのか」「どのようなメリットがあるのか」を詳しく知らない人が多いのが現実です。
この記事では以下のことについて、解説します。
- ジョブ・カードの概要
- ジョブ・カードの活用の仕方
- ジョブ・カードを書くメリットとデメリット
この記事を読むことで、「ジョブ・カードがどのようなものなのか」イメージを掴めるようになりますよ。
ジョブ・カードとは?
ジョブ・カードとは、「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールとして厚生労働省が提唱しています。
詳しく解説しましょう。
ジョブ・カードって一体なに?
ジョブ・カードは厚生労働省のサイトから無料でダウンロードできる、書き込み式の3つのシートのことです。
冒頭でもお伝えしましたが、書き込みをすることで「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールとなります。
ジョブ・カードの種類は、主に次の3つ。
- キャリア・プランシート
- 職務経歴シート
- 職業能力証明シート
※それぞれの種類について、詳しくは「ジョブ・カードの種類について」にて後述しています。
誰が使うの?
ジョブ・カードは職に就いているかどうか、どのようなスキルを持っているか、年齢などに関係なく誰でも利用できます。
特に以下のような状況の下にいる方は、ジョブ・カードを利用することでより多くの効果を感じることが出来ます。
- 就活学生
- 転職希望者
- 産育休ブランク後の再就職希望者
- 定年後の再就職希望者
- キャリアアップを考える人
- キャリア相談 など
キャリアについて考える誰もが、無料で利用できます。
障がい者・外国人労働者・企業でも有効
ジョブ・カードは、支援を受けながら働く障がいを抱えた方々や外国人労働者、また企業側にも有効です。
【障害者や外国人労働者の方:ジョブ・カードを作成することで…】
| 対象者 | ジョブ・カード作成によって… | 効果 |
| 支援を受けながら働きたいと考える障がいを抱えた方々 | 「自分自身の社会的ニーズ」を把握 | 前向きに就職活動を行うことができるようになる |
| 移住や永住を希望する外国人労働者 | 住み慣れない日本で、どのようにキャリアと暮らしを両立させていくのかといった課題を見つめ直す | 適した職を自主的に探すことができるようになる |
ジョブ・カードを上手く活用し、多くの方が「イキイキと働ける」社会になっていくことが期待されています。
【企業側:ジョブ・カード制度導入によって】
企業側にとっても、ジョブ・カード制度が非常に役立っています。
また、現在在職中の社員・職員にジョブ・カードを記載してもらうことで「今後の課題」を知ることができます。そのため、国も積極的な導入を推奨しています。
ジョブ・カードを利用する目的は?
ジョブ・カード利用の目的は、主に以下とされています。
- 生涯を通じたキャリアプランの作成に活用
- 就職やキャリア形成に活用
- 応募書類の追加資料として活用
- ジョブ・カードを活用した職業訓練
- ジョブ・カードを活用した職業能力の評価
- ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングの実施
以下のようなイメージとなります。
参照:厚生労働省 ジョブ・カード制度総合サイト
ジョブ・カードを作成しておくことで、転職相談や求職時・仕事上の悩みを相談するためにキャリアコンサルティングを受ける場合にも活用できます。
経歴やスキルをわかりやすく伝えることができるため、円滑な相談・採用活動を進めることが可能となります。
ジョブ・カードの作成方法について
ジョブ・カードの作成方法は、主に以下の3通りがあります。
- 「マイジョブ・カード」でオンライン作成する
- Excelに入力して作成する
- PDFを印刷して手書きで作成する
パソコンにも詳しくない方も分かりやすいように、簡単に解説します。
万が一、作成に戸惑いを感じる方は、ハローワークやキャリアコンサルティングを活用してくださいね。
①「マイジョブ・カード」でオンライン作成する
ひとつ目は、厚生労働省のWebサイト「マイジョブ・カード」で、ジョブ・カードをオンラインで作成する方法です。
アカウントを登録すると、入力内容をマイページに保存できるため、後から内容を追加・更新することも可能です。また、作成したジョブ・カードの情報をもとに、履歴書や職務経歴書を作成する機能も用意されています。
入力をサポートする例文や記入例も掲載されているため、初めてジョブ・カードを作成する方にも利用しやすい方法です。
なお、一定時間保存しないと入力画面の接続が切れ、入力内容が失われる場合があります。作成中はこまめに保存またはダウンロードしましょう。
②Excelに入力して作成する
「マイジョブ・カード」では、ジョブ・カードのExcel様式も無料でダウンロードできます。
ダウンロードしたファイルをパソコンに保存し、必要な項目を入力して作成します。オンライン上で入力する必要がなく、自分のペースで編集や修正を進められるのが特徴です。
Excelの操作に慣れている方や、作成したデータを自分のパソコンで管理したい方に適しています。

(出典:厚生労働省 マイジョブ・カード)
③PDFを印刷して手書きで作成する
ジョブ・カードのPDF様式をダウンロードし、印刷して手書きで作成することもできます。
パソコンでの入力が苦手な方や、紙に書きながらキャリアを整理したい方に適した方法です。ただし、記載内容を変更する場合は書き直しが必要になるため、継続的に更新する場合はオンラインまたはExcelでの作成が便利でしょう。
ジョブ・カードの作成方法や書き方に迷ったときは、キャリアコンサルタントに相談しながら作成することも可能です。ハローワークや各地域のキャリア形成・リスキリング支援センターなどで相談できます。

(出典:厚生労働省 マイジョブ・カード)
ジョブ・カードの種類について
ジョブ・カードの種類は、主に以下の3つです。
- キャリア・プランシート
- 職務経歴シート
- 職業能力証明シート
このほか、キャリアについて整理するための補助シートや、ジョブ・カードに入力した情報を活用して作成できる履歴書・職務経歴書も用意されています。
①キャリア・プランシート
キャリア・プランシートは、これまでの経験を振り返り、今後希望する働き方やキャリアを整理するための様式です。
キャリア・プランシートには、「就業経験がある方用」と「就業経験のない方・学卒者等用」があります。自身の状況に合った様式を選びましょう。
主に次のような内容を記入します。
- 価値観・興味
- 強み
- 将来的にやってみたい仕事
- 将来的な働き方
- 今後、取り組むこと
- 自己PR
- キャリアコンサルティングで相談したいこと など
これらを書き込むことで、自分自身を見つめ直すことができます。
また自己分析をし、「これからのこと」を改めて考えるきっかけとなり、自分に適したキャリアプラン作成ができるようになるでしょう。
②職務経歴シート
「職務経歴シート」は、これまでに経験した仕事や、仕事を通じて身につけた能力を整理するための様式です。
主に次のような内容を記入します。
- 働いた企業名(所属・役職)
- 就労期間・就労形態
- 仕事の内容
- 業務の中で得たものや、習得した技能 など
「職務経歴シート」は、それぞれの仕事から何を学び、どのような能力を身につけたのかを整理できる点が特徴です。
転職活動で職務経歴書を作成するときや、キャリアコンサルティングを受けるときの資料としても活用できます。
③職業能力証明シート
職業能力証明シートは、保有する免許・資格、学習歴・訓練歴、仕事や訓練で得た成果などを整理し、職業能力を示すための様式です。
記載する内容によって、次の3種類に分かれています。
- 様式3-1:職業能力証明(免許・資格)シート
- 様式3-2:職業能力証明(学習歴・訓練歴)シート
- 様式3-3:職業能力証明(訓練成果・実務成果)シート ()
履歴書や職務経歴書の作成に役立つほか、教育訓練や就職・転職活動にも活用できます。
ジョブ・カードの書き方について、詳しくは【記入例有り】ジョブ・カードの書き方|上手く書ける徹底解説ガイド!をご覧ください。
ジョブ・カードを活用するメリットとは?
ジョブ・カードを活用することで「求職者・労働者」が得られるメリットについて解説します。
~ジョブ・カード制度によって、求職者・労働者が得られる主なメリット~
- 自分自身のキャリアやスキルを棚卸しできる(過去)
- 自身の強みを明確化できる(現在)
- これからの自分に向き合い考えることができる(未来)
- 教育訓練や求職時に活用できる(実用)
①自分自身のキャリアやスキルを棚卸しできる(過去)
ジョブ・カードを書くことで、過去の自分の「キャリアの棚卸し」ができます。
今後のキャリアを考えていく上での判断材料となり、冷静に自己の現在・将来と向き合うことができるようになります。
②自身の強みを明確化できる(現在)
ジョブ・カードの作成によって、自分自身の強みや手持ちのスキル・知見を明確にできます。
いえいえ、ジョブ・カード作成によって、自分ではスキルだと感じていなかった部分を、「強み」だと実感するようになる場合が多いものです。
どのような場で自分の「強みを発揮できるのか」「どのような場で強みのニーズがあるのか」といったことを改めて把握できます。
③これからの自分に向き合い、考えることができる(未来)
ジョブ・カードの作成によって、これからのキャリアに「どのような方向性で向き合えばいいのか」を考えるツールとなります。
「自身の職業能力の開発」として、今後取り組みたい分野にも目標をかかげ、意欲的に取り組むことができるようになりますよ。
④教育訓練や求職時に活用できる(実用)
ジョブ・カードは、職業訓練や求職時にも活用できる、非常に実用的なものです。
職業訓練を行ったときに、実績として証明をすることもできますし、一度作っておけば書き換えを繰り返しながら応募書類にすることもできます。
その他、キャリア相談の際の資料として提出することも可能なとても実用的なシートです。
ジョブ・カード作成をするデメリットは?
ジョブ・カード作成のデメリットもお伝えしておきます。
ジョブ・カードはキャリアを考える上でとても有効なシートですが、デメリットをあげるとすれば、以下の3つではないかと考えます。
| ①記入に時間がかかる | ・職務経歴や保有資格だけでなく、仕事を通じて得た能力、自分の強み、今後の目標など、さまざまな項目を記入するため、記入にはかなりの時間を要する |
| ②応募書類として使えない場合もある | ・応募書類として認めていない企業がある。その場合、応募先が認めている様式に書き換える必要がある |
| ③個人情報の取り扱いに注意が必要 | ・多くの個人情報を記載するため、第三者が閲覧できない場所で保管すること ・提出する場合は、必要な情報だけを共有する |
まとめ:ジョブ・カードとは?何に使う?活用するメリットや効果について解説
今回は、ジョブ・カードについて解説してまいりました。
働き方改革や再雇用・転職といった「キャリア」に関する言葉が、メディアでもネットでも飛び交うようになっています。
社会的に「キャリア」に関する社会的変化が起こっている証なのではないでしょうか。そのためか、ジョブ・カードの作成は、厚生労働省が広く普及を進めています。
「これからのキャリア」を自分らしく生きるためにも、皆さんも一度ジョブ・カードを作成してみてくださいね。
おっしまーい^^




