ここではフロイトが提唱した『精神分析』について、わかりやすく簡単にまとめています。
自身の勉強用(アウトプット用)+今後試験を受けられる方のお役に立てるよう、わかりやすく噛み砕いて記事にまとめています。表紙(アイキャッチ)含め、画像・イラストは勉強用に印刷していただけます。ご自由にお使いください。
- 精神分析とは何か
- フロイトの局所論とは
- フロイトの構造論とは
- 防衛機能について
- 心理-性発達理論とは
- 抵抗、転移、逆転移とは
精神分析理論とは何?
精神分析理論とは、クライエントの悩みの背後にある無意識的な葛藤や不満などを表出させることで、自分でも気づいていなかった自分に気づかせます。
そうすることで自己理解を深め、症状の改善や悩みの解決を目指す理論です。
私の知らない私
(まさおの知らないまさお)
フロイトの局所論とは?
フロイトは心の世界を
- 意識
- 前意識
- 無意識
3つの局面からなるとしました。これを局所論といいます。
図に表すとこんな感じ!
「意識」とは、すぐに判断できること。
例)赤信号だ!止まらなきゃ!
「前意識とは、努力することで思い出せること、日常的に意識せずにやっていること。
例)お箸の持ち方や動かし方を常に意識している訳ではないが、外国人にお箸の持ち方について説明することができる
無意識とは、意識していると不快であるために、意識から締め出されたもの。
自分では意識できない、思考やトラウマなど
フロイトの構造論とは?
フロイトは心の構造を、以下の3層からなる心的装置として捉えました。
- エス
- 自我(エゴ)
- 超自我
これを構造論といいます。
図で表すとこんな感じ!
防衛機能について
防衛機能とは、自我による危険から無意識的に防衛しよう(守ろう)とする反応のことをいいます。
防衛機能は種11類あるんだけど、これが結構覚えにくい…
このイラストは、印刷してカードにすると覚えるときに便利ですよ。
反動形成 | 受け入れ難い感情を見ないようにして正反対の態度を取ること | 例)嫌いな相手に対して、逆に優しく振る舞う |
分離 | 感情を切り離して、表に出さないこと | 例)辛い体験を感情を交えず淡々と話す |
否認 | 事実として認めないこと | 例)負けを認めない |
投影 | 自分で受け入れ難い考えや感情を、自分ではなく他人が持っているようにみなすこと | 例)自分のことが嫌いな人が、根拠もなく他人からも嫌われていると感じること |
退行 | 以前の発達段階に戻ること | 例)幼稚な行動を取ったりして、当面の困惑などを回避しようとする |
同一化 | ある人の性質を自分に取り入れることによって、その人と同一になろうとすること | 例)親が亡くなった後、亡くなった親の仕草を真似することで喪失の悲しみを癒す |
合理化 | 事実として認めないこと | 例)「イソップ物語」酸っぱいブドウの話 |
補償 | 別の得意な性質によって補いバランスを取ること | 例)勉強は得意じゃないが、その分、スポーツに打ち込む |
置き換え | 欲求を他の対象に向けて満たそうとすること | 例)上司に向けられない怒りを、第三者に八つ当たりして発散する |
昇華 | 性的・攻撃衝動などそのままの形で満たすことが許されない場合に、社会的、文化的に価値ある活動に置き換えること | 例)喧嘩を頻繁に繰り返していた人が、格闘技の選手になって優勝を目指す |
抑圧 | 受け入れ難い感情を外に追いやること | 例)嫌だった記憶がいつの間にか忘れられていること |
心理−性発達理論
性と心の接点を研究する中で、フロイトは、心の発達を段階的にまとめています。
口唇期 | 乳幼児期 |
肛門期 | 幼児期前半 |
男根期(エディプス期) | 乳児期後期 |
潜在期 | 児童期 |
性器期 | 思春期 |
乳幼児後半(男根期)、自分と同性の親、異性の親をめぐる3者の愛憎の葛藤がピークに達することから、「エディプスコンプレックス」と名付けられました。
抵抗、転移、逆転移とは
精神分析ではクライエントが長い時間沈黙したり、逆に口を挟ませないほど多弁になることがあります。そうした現象は治療への『抵抗』の可能性があり、その抵抗を克服して前に進めるため行われることを『抵抗分析』といいます。
また、精神分析には「転移」「逆転移」というものがあります。簡単に内容を把握するだけでOKです。
転移 | カウンセラーに対してクライエントが個人的な感情を向けてくること |
逆転移 | カウンセラーがクライエントに対してさまざまな感情を抱くこと |
まとめ
精神分析の創始者は「フロイト」。今回ポイントとなる言葉は以下の通りです。
- 意識、前意識、無意識(局所論)
- エス、自我、超自我(構造論)
- 防衛機能
- 心理-性発達理論
- 抵抗、転移、逆転移
- 「私の知らない私」