いいえ!
実は終活は過去を見直し、ポジティブな未来を生きることができるようになる主婦におすすめの活動です。
今回はいろいろな不安を払拭してポジティブな未来を生きるために主婦の終活について年代別にご紹介していきます。
- 終活とは
- 世代別(20代〜50代)主婦におすすめの終活について
- 終活の基本
- エンディングノートについて
終活とは
「終活」という言葉をご存知でしょうか?
「終活」とは「人生の終わりのための活動」の略語です。
「終活」は『現代用語の基礎知識』には2010年版から登場した言葉です。その言葉自体は週刊朝日2009年に掲載された「現代終活事情」で初めて世に知られるようになりました。
「終活」という言葉が広まったのは、2012年10月2日に41歳で急逝した流通ジャーナリスト金子哲雄さんが、生前から自分の通夜や葬儀・告別式、墓の準備などの自分の最期を自分で準備したことによります。
現在では週刊誌などでもよく取り上げられている話題なので、どこかで「終活」という言葉を目にされている方も多いのではないでしょうか?
主婦が終活を意識するきっかけ
主婦が終活を意識するのは、
- 親の介護
- 身の回りで大切な家族や友人が亡くなった
- ペットの死
- 夫の定年
- 子供の独立や結婚
- 大病を患った時
- 周りが終活を始めた
- 結婚して子供が生まれた
などの理由がきっかけになることがあります。
楽天インサイト株式会社は、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の20代から60代の男女1,000人を対象に2019年4月10日(水)と4月11日(木)の2日間「終活に関する調査」をインターネットで実施しました。
そのデータから読み取れる20代から60代までの女性の終活の理由のトップは、「家族に迷惑をかけたくないから」(70%から82.6%)があがりますが、20代から30代の女性の終活をする理由には、「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」(50%)というポジティブな気持ちが読み取れます。
参考:楽天インサイト『「終活」をする意向が最も高いのは30代。実際に始めたい年齢は「60代」がトップ』終活に関する調査
人生の最期のために行うのが「終活」のイメージですが、実は「自分の人生の終わりは自分で決めたいから」というポジティブな気持ちから終活を始められる方も増えています。
過去や現在をしっかり棚卸しすることでよりよい未来を得ることができるからです。
「人生の最期」の時間は年代によって感じ方も違います。
それぞれの年代におすすめしたい主婦の終活についてお伝えしていきますね。
20代主婦におすすめの終活
20代は、終活なんてまだまだ先のことと思われるかもしれません。
しかし、若くてもコロナやお産などをきっかけに、終活を始められる方も増えてきています。
20代のライフステージは、子供ができたり、仕事を辞めて家庭に入ったりなど、いろいろ変化する年代です。
上記の楽天インサイトの「終活についての調査」でも、20代から30代の「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」(50%)というポジティブな気持ちが強く、けして終活が後ろ向きな気持ちではないことがわかりますよね。
そんな20代におすすめしたい終活の第一歩がエンディングノートです。
一般的な終活ではお墓や葬儀のことも考えますが、20代ではいくらなんでもまだ早いですよね。
そんな20代の主婦の方にはまずは自分の棚卸しとしてエンディングノートを書くことを始めることをおすすめします。
エンディングノートとは、自分の情報や思いを書くノートです。
書店や文房具店、ネットでも購入できますし、ダイソーなどの100円ショップでも販売されています。
エンディングノートは、遺言書と違い法的効力を持ちませんので、相続に関することについては遺言書を別途作成する必要があります。
エンディングノートを書くことで自分と向き合い、これからどう生きるべきか道が見えてくることでしょう。
若いうちだからこそエンディングノートに取り組んでおくと、充実して人生が送れそうです。
30代から40代主婦におすすめの終活
30代から40代の主婦は、自分のことに加えて親の介護について考え始める年代です。
親の介護で死を身近に感じたり、子供の手が離れて少し寂しくなってしまうのも30代から40代ではないでしょうか。
- これからの人生をどう生きるのか
- 親の財産管理やお墓や葬式をどうするのか
考えることはたくさん出てきます。
そんな30代から40代の主婦におすすめしたいのは、
- エンディングノートの作成
- セカンドキャリアについて考える
ということです。
セカンドキャリアとは
セカンドキャリアとは、「第二の人生における職業」のことをいいます。人生100年時代といわれる現代、定年や結婚が人生のゴールではないという認識も広がり、誰もがセカンドキャリアに向き合う時代が到来しています。
出典:人事用語労務辞典
人生100年時代といわれる今、30代から40代の女性はまだまだ生きる時間がたくさんあります。
これまでは家族のために主婦としてがんばってきた方も、これを機に自分の人生を考えてみませんか?
そのために終活を行い、人生の棚卸しをすることはとても大切なことです。
50代主婦におすすめの終活
50代は人生の折り返し地点です。本格的に終活を始める時期にもなります。
主に、
- お墓や葬儀はどうするか
- 財産の管理
- ものの整理
が中心の終活を始めます。
身の回りの大切な人がなくなって死について考えたり、子供が結婚などで独立して空の巣症候群(子育てが終わり、憂鬱で不安になる症状のこと)になりやすいのもこの年代です。
エンディングノートにしっかりと記入することも大切な終活ですが、体が元気なうちに生前整理を始められるとよいでしょう。
もう少し年を重ねると体も思うように動かなくなり、ものの処分が大変になります。
また散らかしっぱなしにしているとものにつまずき、けがをして骨折から寝たきりになる不安もありますのでぜひ50代のうちに生前整理を始めてくださいね。
それぞれの年代の主婦におすすめの終活がわかってきたところで、終活の基本についてみていきましょう。
終活の基本「お金」「もの」「心」の整理
死は突然訪れるので、本人の持ち物は残されて悲しみに暮れる遺族はその処分に困ります。遺産がいくらあるのかわからず、兄弟姉妹で骨肉の争いになることや、遺志を伝えていなかったためにお墓を選べなくなるなどの問題も起こってきます。
そうならないために、終活では「お金」「もの」「心」の整理を生前に行います。
「お金」について
- 預貯金がどのくらいあるのか
- ローンやキャッシングやサブスクリプションなどの引き落としがいくらくらいあるのか
- 不動産や資産
- 保険や年金
- クレジットカードや銀行カードなどの暗証番号と通帳の保管場所
- 実印の場所
「もの」について
- 宝飾品
- 書籍の整理
- アルバムの整理
- 使用していないものの処分
- Web関連(携帯、メール、ブログ、SNS)の整理
「心」の整理
- 自分史をつくる
- 医療や介護について
- どんな葬式にしたいのか、お墓はどうするのか
- 誰に葬儀の連絡をしてほしいのか
- 家族への思い(遺言)
終活ではこれらを行うことで家族に迷惑をかけたくないという気持ちを解消できる上に、自分の過去を肯定できて、残された時間をよりよく生きようと思えるようになります。
「お金」「もの」「心」の整理をするには、エンディングノートをお使いになるとやりやすいです。
エンディングノートには暗証番号などの個人情報も記入しますので、保管場所には気をつけるようにしてくださいね。
主婦にも終活が大切であるとわかったところで、主婦の方におすすめのエンディングノートをご紹介していきます。
終活を始めるにはエンディングノートから
終活は、やっているうちにいやになって途中でやめてしまうことがあり、なかなか一人では困難です。
ところが終活をやり終えた方の多くは、やってよかったと思っています。
終活を始めるには、エンディングノートに記入することから始めるのをおすすめします。
エンディングノートに記録を残しておけば、不意のことにも遺族はそれを読むことで対応できるからです。
どんなエンディングノートを選んだらいいのかわからないという主婦の方のために、おすすめのエンディングノートををご紹介します。
あまりに各項目が多くなると挫折してしまいやすいので、簡潔に書けるものやビジュアルが充実しやすい楽しいノートをご紹介しています。
たくさんのエンディングノートがありますのでお好きなものを選べばよいですが、あまりにありすぎて選ぶ前から挫けてしまわないようにここでは5冊のご紹介にとどめますね。
1・無料のエンディングノートをダウンロードする
「エンディングノートを書いてみたいけれど、お金はかけたくない」という方におすすめなのが、ネットから無料のエンディングノートをダウンロードすることです。
たくさん無料のエンディングノートはインターネットからダウンロードできますが、ここでは東京都福祉保健局が無料配布している「ACP普及啓発小冊子「わたしの思い手帳」」をご紹介します。
(小冊子も無料で配布されていましたが、大変人気のため現在は在庫切れで、ダウンロードのみになっています)
値段 | 無料 |
ページ数 |
ACP普及啓発小冊子「わたしの思い手帳」説明編64ページ |
大きさ | A4(ダウンロードするので印刷サイズは設定できる) |
カラー | 表紙は空をモチーフとしたブルー |
書く項目 | これまで大切にしたきたこと、これから大事にしたいこと、いのちに対する考え方、どんなふうにすごしたいのか、最後まで自分らしく生きるための医療・介護について、信頼できる人、あなたのこと |
特徴 | ACPとは、病気になったり介護が必要になったりしたときに備え、希望する医療や介護のことなどについて、家族や大切な人、医療・介護関係者とともにあらかじめ考え、話し合うプロセスのことです。 |
ACP普及啓発小冊子「わたしの思い手帳」のダウンロードはこちら
2・100円ショップダイソーのもしもノート
100円ショップのダイソーでは、もしもノートシリーズとして、エンディングノートを販売しています
もしもノートシリーズは、
- 家族・友人関係を記録する「おつきあいれんらくノート」
- 銀行口座やクレジットカート情報を記録する「おかねノート」
- ペットの世話方法や通院歴を記録する「うちの子ノート」
- かかりつけ医や病歴を記録する「けんこうノート」
- プロフィールや連絡先、もしもの時のお願いを記録する「じぶんノート」
の全5種類があります。
※大変人気のノートで店舗によっては在庫切れの場合があります。
値段 | 110円 |
ページ数 | 16ページ |
大きさ | A5 |
カラー | 青、黄色、赤、紫、ターコイズブルー(ノートのテーマによって色が違います) |
書く項目 | おつきあい(家族・友人関係)、銀行口座やクレジットカート情報などのお金情報(クレジット銀行口座、電子マネー)、ペットの世話方法や通院歴、かかりつけ医や病歴などの健康、プロフィールや連絡先、もしもの時のお願いを記録(パスワードとID)という内容がノートごとに分かれている |
特徴 | 項目ごとにノートが分かれているので、必要なものだけ購入して記入することができる |
3・20代や30代におすすめ「明日のためのマイ・エンディングノート」
明日のための「マイ・エンディングノート」は、本の内容を網羅したWord・Excelのフォームデータが付いているので、パソコンから入力したい方にとっても便利なエンディングノートです。
手書きよりもデジタルのほうが得意な若い世代の主婦の方には、パソコンを使って記入できるノートがおすすめです。
値段 | 2,178円 |
ページ数 | 120ページ |
大きさ | B5 |
カラー | ブルー |
書く項目 | <本冊>私と家族、医療・介護、葬儀とお墓、アドレス帳 <財産・相続・メッセージ編>財産管理について、遺産相続について、私がいなくなったあとのことについて ※2冊に分かれて記入できる |
特徴 | 付属品にCD-ROM(ノートファイルPDFとフォームデータ(Word、Excel)を収録) |
4・親の介護を考え始める40代におすすめ「親ブック」
『親ブック』は、親の日常生活や趣味・こだわりなどを書き込むノートです。
自分の知らない親の青春時代や幼い頃の自分と親との思い出の写真をエピソードを書きながら親と一緒にアルバム制作ができます。
ふだんから親とコミュニケーションが図れている方には必要ありませんが、
- 親と自分との関係を見直したい方
- 親の介護に役立てたいと考える方
のための、親と自分のためのエンディングノートです。
親の介護を考え始める40代の方におすすめです。
値段 | 1,430円 |
ページ数 | 21ページ |
大きさ | A5 |
カラー | 白 |
書く項目 | 「くらし」「自分史」「旅行」「食」「カルチャー」「ワードロープ」と6つのカテゴリーに分かれている。 |
特徴 | エピソードを書き込みながら親と一緒にアルバムづくりができる 通常のエンディングノートのように資産の情報を書くページはなく、親とのコミュニケーションツールとして活用できる |
4・50代以上におすすめの「ネバーエンディングノート未来に残すエンディングノート」
2012年10月、Facebook上の幅広い世代の意見を取り入れデビューした、新スタイルのエンディングノート「ネバーエンディングノート 未来に残すエンディングノート」が、2020年7月に令和版として新装版となりました。
(法律の改正や、制度の変更などに対応し生まれ変わりました。)
どの世代にもぴったりですが、とりわけおすすめしたいのは50代です。
手書きの手帳を書く世代の50代以上の方には、エンディングノートに写真のコラージュをつくることでもわくわくさせられ、挫折しにくいエンディングノートと言えるでしょう。
値段 | 1,760円 |
ページ数 | 144ページ |
大きさ | A5 |
カラー | 令和ver.はティファニーブルー・平成ver.はベビーピンク |
書く項目 | 心に残る言葉、100歳までの自分年表&やりたいことリスト、人生ベスト10、我が家のレシピ、宝物、旅の記録、大切な人へのメッセージなど、文章やイラスト、写真などで自由に記せるページの充実に加えて、思いを伝える(遺言)、医療や介護について、葬儀やお墓について、記録(預貯金、引き落とし。ローン。キャッシング、不動産や資産、保険、年金、クレジットカード、Web関連(携帯、メール、ブログ、SNS)、もしものときの連絡リストなど全40項目を網羅 |
特徴 | 写真や手紙、データなどを保存できる「未来に残すファイル」封筒付き |
まとめ 主婦の終活は現状を棚卸しして未来をよりよく生きるために必要なもの
主婦が終活を始めようと思うきっかけは、大切な人の死や環境の変化などさまざまです。
終活を意識するのはある程度年齢を重ねてからでいいのではないかと考える人もいます。
ところが、20代から30代の女性も終活を意識する方も増えてきました。
コロナによる不安もあるのかもしれませんが、その理由には、「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」というポジティブな思いもあります。
終活というイメージ葉なんとなくネガティブなイメージが強いのですが、20代から30代の女性には現状をしっかり棚卸しし、積極的に生きようとするポジティブなイメージがあるのです。
自分の生きてきた時間を見直すことで、今後の人生をどう生きるかのきっかけになる終活を、ぜひエンディングノートから始めてみませんか?
おっしまーい^^!