育休明けの女性を悩ませる問題の1つに、マミートラックがあります。
マミートラックとは育休明けで仕事復帰をした女性に、子育てと仕事を両立しやすいような単調な仕事を任せ、結果的に出世やキャリアアップへの道を遠ざけてしまうことを指します。
産休・育休に入るまでは仕事にやりがいを持って頑張ってきたのに、マミートラックにより今までのキャリアが無くなってしまったのではと悩む女性は少なくありません。
しかし、不本意なマミートラックに乗ってしまったとしても「もっと仕事がしたい!辛いから辞めたい!」と、焦ってはいけません。
これを機会に、ご自身のキャリアプランを見直してみませんか。
今回は
- マミートラックが辛いと感じる理由
- マミートラックが辛い・辞めたいとき、行うべき3つのこと
- マミートラックをキャリアアップにつなげる方法
上記について、解説していきます。
マミートラックとは
マミートラックとは、以下のように定義されています。
「マミートラック」とは、子どもを持つ女性の働き方のひとつで、仕事と子育ての両立はできるものの、昇進・昇格とは縁遠いキャリアコースのことです。職場の男女均等支援や仕事と育児の両立支援が十分でない場合、ワーキングマザーは往々にして補助的な職種や分野で、時短勤務を利用して働くようなキャリアを選ばざるをえなくなり、不本意ながら出世コースから外れたマミートラックに乗ってしまうことが少なくありません。
(引用:コトバンク)
簡単にいうと、産休育休明けの女性に単調な仕事を任せ、結果的に出世やキャリアアップへの道を遠ざけてしまうことです。
子どもの体調不良による急な休みなど、仕事と育児の両立に対応しやすいという点は、仕事復帰したばかりの女性にとって心強いと感じる場面も多いでしょう。
ではなぜ、マミートラックを辛いと感じる女性がいるのでしょうか。
マミートラックが辛いと感じる理由
今まで最前線でバリバリ働いていたのに、育休から復帰したら責任の軽い仕事ばかり。
そんなマミートラックが辛いと感じる原因として、以下の理由が考えられます。
- モチベーションの低下
- 給与の低下
- 会社内での居場所の喪失
順に考えていきましょう。
モチベーションの低下
理由の1つめとしては、仕事へのモチベーションの低下があげられます。
お子さんが小さいうちは、突然の発熱などやお迎えの時間の都合などもあり、急な休みをとったり時短勤務を選んだりという場面は少なくありません。
そのため必然的に責任の軽い業務が多くなり、仕事に対するやりがいを感じられなくなってしまうわけですね。
仕事に対するやりがいを失うとモチベーションの低下につながり、結果的にマミートラックが辛いと感じてしまうと考えられます。
給与の低下
マミートラックが辛くなる理由の2つめは、時短勤務や残業時間の減少による給与の低下が考えられます。
仕事のやりがいも減り、そのうえ給与も減ってしまう状況では「私はなんのために働いているのだろう?」と、悩んでしまう気持ちもわかりますよね。
会社内での居場所の喪失
マミートラックが辛くなる理由の3つめは、会社内での居場所の喪失があげられます。
また正社員からパートやアルバイトへの雇用形態の変更を求める会社も、残念ながらあります。
部署の変更や雇用形態の変更自体もショックですが、後輩や部下だった人が上司となり、仕事がやりづらいと感じる場面もあるでしょう。
その結果「会社に居場所がなくて辛い」と感じてしまう女性も、少なくないのではないでしょうか。
マミートラックが辛い・辞めたい!|3つのすべきこと
前述のような理由でマミートラックが辛い・辞めたいと思っても、焦ってはいけません。
まず取り組むべきことを3つ紹介します。
- 上司に相談する
- 家族に相談する
- キャリアプランの見直しをする
上司に相談する
会社側はあなたにこれからも長く勤めてもらいたいからこそ、お子さんが小さいうちはマミートラック的な仕事をお願いしているとも考えられます。
あなたの仕事への思いを伝え、会社側の思いも知るべく、積極的に上司に相談してみましょう。
会社からの期待を受けている場合は、今の仕事を精一杯取り組んで、子育てが落ち着いてから実力を発揮できるようにしたいですね。
- リモートワークも活用して、もっと仕事をしたい
- 毎週〇曜日は、時短でなくても働ける
- 元の部署に戻れるように、関連する業務に関わりたい
上記の例のように、具体的な働き方を提示すると会社側としてもわかりやすいですね。会社側としても、あなたの働きたい思いに気付いていないだけなのかも知れません。
マミートラックで辛い、辞めたいとまで感じている状況なら、上司とじっくり話し合ってみましょう。
家族に相談する
あなたが「もっとやりがいを持って働きたい!」と感じていることを、夫をはじめとする家族にも相談しましょう。
ただし、現実的に家族にサポートしてもらいたくても、夫が激務であったり実家が遠くてサポートを得られない状況ということも考えられます。そうである場合は、ベビーシッターなどの利用が必要になりますね。
こういった
- あなたの仕事への思い
- 家事分担について
- サポート体制の構築について
- 子どもの気持ち
など、じっくり家族と話し合ってみましょう。
キャリアプランの見直しをする
「マミートラックが辛い!だから辞める!」といって、簡単に踏み切れたら良いのですが、なかなかそうは行きません。
- あなたの将来なりたい姿
- 現段階の自己分析
- 将来のために今すべきこと
後悔がない人生というのは難しいものではありますが、ノープランで退職してしまっては、のちの後悔にもつながりかねません。退職の決断する前に自分のキャリアプランを見直し、あなた自身が将来どうありたいかと考えることが大切です。
「マミートラックが辛い」と感じたことをきっかけにして、ぜひご自身と向き合ってみましょう。
マミートラックの間に、資格取得などでキャリアアップ!
最初に申し上げたとおり、必ずしもマミートラック=悪いものというわけではありません。
お子さんが小さいうちは、もっと働きたいと思っていても身動きが取れない場合もあります。また会社側としても時短勤務である以上、多くの仕事は触れないということもあるでしょう。
また、キャリアプランの見直しをした結果、「今はマミートラックを続けよう」という結論になる場合もありますよね。
そういったときには視点を変えて、今は力を貯めておくべき時期と割り切ってみるのもひとつの方法ではないでしょうか。辛いと感じている方にとっては、厳しく感じるかもしれません。しかしマミートラックから抜け出すためには、焦らない・諦めないという考え方も大切です。
マミートラックを走りながらも、その間にできることがあります。例えば、仕事の役に立ちそうな資格を取得してみるのも良いですね。
幸いにも、働き方が多様化する時代です。副業が可能な職場なら、自宅でできる副業にチャレンジするのも一手かもしれません。プチ起業という言葉があるように、小規模な事業をはじめる女性も増えています。
「マミートラックだからダメだ!」ではなく「マミートラック中に何ができるだろう?」と、少し視点を変えて考えてみてくださいね。
まとめ
マミートラックが辛い、辞めたいと思ったとき、まず第一に転職が思い浮かぶかも知れません。
しかし、
- マミートラックは、あなたへの会社の期待の表れ
- 現実的に、家族のサポートを受けて働けるのか
- 働き方の多様化により、仕事の方法は選べる
ということもあるので、まずはあなた自身と向き合うことをおすすめします。
マミートラックは、キャリアプランの見直しの良いきっかけにもなります。マミートラックを脱出したいとお考えなら、焦らない・諦めないということも大切にしてくださいね。
「仕事と育児、どちらにも全力で向き合いたい」と思うあなたを応援しています!
おっしまーい^^