出産をしても働くという決断も、出産を機に今までの仕事を辞めるという決断もどちらも大きく、なかなかひとりでは決められないですよね。
今回は出産後に仕事を辞めるメリットとデメリットをまとめています。
実際にどれくらいの女性が出産で仕事を辞めているのかも記載しました。子どもができて、仕事をどうするべきか悩んでいる方はぜひご参照ください。
- 出産後に仕事を辞める女性の割合はどれくらい?
- 出産後に仕事を辞めるメリットとは
- 出産後に仕事を辞めるデメリットとは
- 出産後に仕事を辞めるときの注意点
出産後に仕事を辞める女性の割合はどれくらい?
出産後に仕事を辞める女性はどれくらいいるのでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所による第14回出生動向基本調査(2005年から2009)では、43.9%の女性が第一子出産で仕事を辞めています。
過去(1985年から1989年)に行った同じ調査では37.4%で、出産のタイミングで仕事を辞める女性の割合が増えていると言えます。
出産で仕事を辞める女性は減らない背景①:第一子出産年齢の上昇
女性が働きやすい職場作り、出産後も女性が活躍できる制度の充実化、などがよく言われるようになった現代社会ですが、昔と比べて出産で仕事を辞める女性が増えているのは不思議に感じるかと思います。
考えられる背景は、第一子出産年齢の上昇です。
昭和50年の第一子出産年齢の平均は25.7歳だったのに対して、令和2年では30.7歳に上がっています。
参考:厚生労働省
25歳で出産する場合、「もう少し社会に出ていたい」「会社で働きたい」と思う人も多かったと推測され、そのため1985年から1989年の調査で「産後仕事を辞める割合」が少なかったのではないでしょうか。
近年では晩婚化が進み、出産年齢も上がりました。医療の向上もあり高齢出産の年齢の見直しもされています。
すでに10年前後仕事をしたため、出産を機に仕事を辞めるという選択肢を取る女性もいると考えられます。
出産で仕事を辞める女性は減らない背景②:核家族化の増加
他にも核家族の増加も背景としてあるでしょう。
両親や義両親と同居していない夫婦が増え、子育ても夫婦のみで行う負担を考えて、仕事を辞める女性が増えているのではないかと思われます。
出産後に仕事を辞めるメリットとは
出産で仕事を辞めるメリットについてまとめていきます。
出産後に仕事を辞めるメリット|子どもの成長を見守れる
子どもの成長を見守ることができるのは、出産後に仕事を辞める大きなメリットです。
子どもの成長は早いもので、寝返りをうてるようになる、ハイハイをするようになる、つかまり立ちができる、はっきりとママと言うようになる、など日常で感じられる成長があります。
出産後に仕事を辞めるメリット|辞めるきっかけになる
出産自体が仕事を辞めるきっかけになるというメリットもあります。
すでに紹介したように出産を機に仕事を辞める女性は4割以上います。
出産を理由に仕事を辞めても珍しいことではないので、退職のよい理由になることもメリットと言えます。
出産後に仕事を辞めるメリット|育児や家事に専念できる
出産後に仕事を辞めるメリットは、育児や家事に専念できることです。
出産をしても1日24時間という長さは変わりません。今まで家事と仕事だったものが出産をしたことで、育児というタスクが加わるのです。
仕事を辞めることで、仕事タスクがなくなり、家事と育児に専念できます。
出産後に仕事を辞めるメリット|扶養に入れる
夫が会社の社会保険に加入している場合は、扶養家族になると健康保険料の支払いが不要になります。
また夫が支払う所得税や住民税の額も下がるのです。
ただし、出産後にパートをして収入を得ると、扶養に入れなくなることもあるため、ご注意くださいね。
出産後に仕事を辞めるメリット|夫のサポートができる
出産後に仕事を辞めることで夫のサポートができるというメリットもあります。
夫が会社にいる間にできない家のことを、妻がやっておくことができます。
妻が仕事を辞めることで精神的な負担も少なくなり、夫のサポートにまわりやすくなることもあるでしょう。
出産後に仕事を辞めるメリット|次の妊娠の計画が立てやすい
出産後に辞めるメリットは、次の妊娠の計画が立てやすいことです。
仕事をしている場合は、妊娠をして一定期間が過ぎると周囲に報告する必要が出てきますし、プライベートなことであまり言いたくない方もいるかもしれません。
あまりにも仕事が忙しいと、次の子どものタイミングが難しいことも…。
仕事を辞めているほうが、次の妊娠の計画が立てやすくなるのです。
出産後に仕事を辞めるメリット|ママ友を作りやすい
出産で仕事を辞めるメリットは近所のママ友を作りやすいことです。
働いていると、日中なかなか子どもを連れて公園などへのお出かけがしにくいことがあります。
一方出産で仕事を辞めると、午前中や昼間のお出かけがしやすくなり、同じようなママに出会いやすいのです。
育児相談できるママ友や、一緒に子連れランチができるママ友に出会えるかもしれません。
出産後に仕事を辞めるデメリットとは
出産後に仕事を仕事を辞めることはメリットだけでなくデメリットがあるので、しっかりと理解しておきましょう。
出産後に仕事を辞めるデメリット|収入が下がる
出産後に仕事を辞めるデメリットは収入が下がることです。
夫婦共働きの場合は、夫の分と妻の分の収入ありますが、出産で妻が仕事を辞めると夫のみの収入となるのです。
これまでとは収入が大きく下がることもあり得ます。
出産後に仕事を辞めるデメリット|自由に使えるお金が減る
自由に使えるお金が減るのも仕事を辞めるデメリットと言えます。
自分で働いていた場合は、自分で稼いだお金という意識があり、好きなことに使うこともあったでしょう。
家族のためにお金を使うことはあっても、ブランドもののバッグやアクセサリー、コスメなど自分のためだけのものには使いにくくなるかもしれません。
出産後に仕事を辞めるデメリット|子どもから離れる時間が減る
出産後に仕事を辞めるデメリットは、子どもから離れる時間が減ることです。
育児はときに大変に感じることや辛いと感じることもあるかもしれません。仕事を辞めて自宅にいると、ほぼ24時間赤ちゃんと一緒です。
外で仕事をしていないと常に子どもと一緒なので、精神的に窮屈に感じることもあるかもしれません。
出産後に仕事を辞めるデメリット|社会との繋がりが希薄になりやすい
出産後に仕事を辞めるデメリットは、社会との繋がりが希薄になることです。
会社で働いていれば、職場の同僚などと話をする機会があるでしょう。子育て経験豊富な先輩がいれば育児相談もしやすいことも多いです。
しかし、仕事を辞めると、自宅とスーパーの往復になることが多く、人との繋がりが減って閉鎖的に感じられるかもしれません。
出産後に仕事を辞めるデメリット|認可保育園に入りにくい
出産後に仕事を辞めるデメリットに、認可保育園に入りにくいことがあります。
認可保育園とは児童福祉法に基づいて設置される保育所のことで、誰でも入れるわけではなく、基本的に保護者が働いていることを前提とします。
そのため、出産で仕事を辞めていると園に預けられないことが多いのです。
出産後に仕事を辞めるデメリット|再就職が難しい
出産後に仕事を辞めるデメリットは、再就職が難しいことです。
子どもを持つと、新規の会社でフルタイムで働くことは難しいことが多いです。
正社員で再就職しようとしても、子どもがいることでなかなか就職先が決まらないこともあり得るでしょう。
出産後に仕事を辞めるときの注意点
出産で仕事を辞めるときの注意点をまとめます。
仕事を辞めるときの注意点|家族でよく話し合う
仕事を辞めるときは、よく家族で話し合いましょう。
両親や義両親と暮らしている場合は、念のため両親や義両親にも伝えておくと安心です。経済面で困らないように、将来のことも話し合った上で決めましょう。
特に経済面について話し合う際は、現状だけでなく数年後の未来についても考え、出費と収入のバランスについてもよく検討することをおすすめします。
仕事を辞めるときの注意点|早い段階で上司と相談をする
仕事を辞めるときは、早めに上司に相談をしましょう。
最低でも1ヶ月前に辞めることを伝えることをおすすめします。その際に、出産後子育てに専念したい、など理由を伝えるとよいでしょう。
万が一会社に不満がある場合でも、不満は言わないことをおすすめします。あくまで個人的な理由や出産を理由に辞めるのが無難です。
妊娠報告の時点で仕事を続けないと決めている場合は、早めに伝えた方が不要なトラブルを回避できます。
まとめ
約4割の女性が出産で仕事を辞めています。
出産で仕事を辞めるメリットは、
- 子どもの成長を見守れること
- 育児や家事に専念できる
- 扶養に入れる
- 夫のサポートがしやすい
- 次の妊娠計画が立てやすい
- 地元のママ友を作りやすいこと
などです。
デメリットは、
- 収入が減ること
- 自由に使えるお金が減ること
- 子どもから離れる時間が減ること
- 社会との繋がりが希薄になること
- 認可保育園に入りにくいこと
- 再就職が困難になる可能性があること
などです。
出産で仕事を辞める場合はよく家族で相談して、早めに会社に相談をしましょうね。
おっしまーい^^