働き方の多様化が進む中で、「資格を取得すれば、セカンドキャリアの道が開けるのかな」と、起業に対する憧れと現実の狭間で、迷える主婦となっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、これからの時代に求められる、難易度はちょっと高いけれど…信頼性の高い資格を集めてみました。
- 主婦の起業について
- 主婦起業にオススメの資格
- 主婦の起業|資格取得のメリット・デメリット
- 起業するときに知っておきたいお金のこと
主婦が起業することで得られるもの
主婦が起業することで得るものは、主に以下の3つがポイントとなります。
- 会社員と比べ、自分のライフスタイルに合わせた働き方が出来るため、家事・育児と両立しやすい
- 生計を立てることができるようになれば、夫婦間の金銭的に対等な立場を持つことが可能
- イキイキと働く自分を、子どもや夫に見せることができる
家事に育児に大忙しの主婦が、外に出て働くことは本当に大変です。
起業の方が外での労働より楽だとはいいませんが、外で働くか起業するかで、暮らしが大きく変わる可能性も高いといえます。
主婦の起業|オススメの資格5選と「サロン・教室」について
主婦が起業するにあたって、オススメの資格5選を紹介します。今回は、難易度はちょっと高めだけど、これからの時代に求められる資格をピックアップしてみました。
- 行政書士
- 社労士(社会保険労務士)
- ファイナンシャルプランナー
- キャリアコンサルタント
- 終活ガイド
- 【おまけ】教室やサロン
行政書士
行政書士は、行政書士法に基づく国家資格で、国民にとても身近な「法律家」と呼ばれています。
【仕事内容】
- 官公署へ提出書類および権利義務・事実証明に関する書類の作成
- 提出手続、行政書士が作成した官公署提出書類に関する行政不服申立て手続等の代理
- クライアントからの法律・書類作成の相談・アドバイス業務
【行政書士資格の概要】
資格名称(資格種類) | 行政書士(国家資格) |
受験資格 | なし |
学習期間 | 4ヶ月から1年以上(講座によって異なる) |
受験料 | 7,000円(2021年度現在) |
試験日程 | 年1回 11月第2週の日曜日に実施 ※令和3年(2021年)度は11月14日(日)実施 |
合格率 | 10.7% (参考:一般財団法人 行政書士試験研究センター) |
問い合わせ先 | 一般財団法人 行政書士試験研究センター |
社労士(社会保険労務士)
社労士(社会保険労務士)は、労働・社会保険の問題の専門家で、労働保険・社会保険諸法令に基づき「就業規則や社会保険の手続き」などの作成や提出を代行します。
社労士にしか許されていない独占業務も多いです。
【仕事内容】
- 労働社会保険手続業務
- 労務管理の相談指導業務
- 年金相談業務
- 紛争解決手続代理業務
- 補佐人制度における弁護士との連携
参考:全国社会保険労務士連合会>社労士を知るより
【社労士(社会保険労務士)の概要】
資格名称(資格種類) | 社会保険労務士(国家資格) |
受験資格 | なし |
学習期間 | 600~700時間が一般的 (通信講座と通学講座の各機関よって異なる) |
受験料 | 15,000円 ※払込手数料203円は、受験申込者負担 |
試験日程 | 年1回 |
合格率 | 6.4%(令和2年度) (参考:全国社会保険労務士会連合会) |
問い合わせ先 | 社会保険労務士オフィシャルサイト |
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーは、暮らしや生涯に必要なお金について、税金・投資・保険・不動産などの相談ができるプロになる資格です。
生活とお金の関わる幅広い知識を身につけ、お金に関わる相談に対応できるため、近年とても人気を集めています。
【仕事内容】
- ライフプランの点検・相談業務
- 保険相談業務
- 不動産関連相談業務
- ポートフォリオ(投資バランス)相談業務
- セカンドライフ相談業務 など
【ファイナンシャルプランナーの概要】
◇ファイナンシャルプランナーには1級から3級がありますが、ここでは受験資格が不要な3級FP技能検定の概要を紹介します。
◇FP技能検定試験は、下記2団体で検定試験を行っていますが、資格に違いはありませんので、受験しやすい方を選びましょう。
- 日本FP協会
- 金融財政事情研究会
資格名称(資格種類) | 3級FP(ファイナンシャル・プランニング)技能士(国家資格) |
受験資格 | なし |
学習期間 | 80~150時間程度が一般的 (通信講座と通学講座で概ね2~3か月程度・独学も可能) |
受験料 | ①学科試験 / ②実技試験 / ③学科試験と実技試験 ①¥3,000(税込)/ ②¥3,000(税込)/ ③¥6,000(税込) |
試験日程 | 年3回、例年5・9・1月の日曜日 |
合格率 | 学科89.64%、実技88.04% (参考:2020年9月実施3級FP技能検定試験結果) |
問い合わせ先 | 日本FP協会 |
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、2016年4月より国家資格に認定された(職業能力開発促進法に規定)資格です。
仕事内容は主に、専門家として職業選択や能力開発に関する相談・助言を行います。
【仕事内容】
- 就職・転職相談
- 生涯にわたるキャリアプランニング支援業務
- 履歴書・職務経歴書の添削・指導
- 就職時の面接指導
- 各種企業や学校へのキャリア支援導入サポート業務
【キャリアコンサルタントの概要】
◇キャリアコンサルタントも、FP技能士同様に1級・2級と通常のキャリアコンサルタント試験に別れています。ここでは受験資格が不要な最初の登竜門となるキャリアコンサルタントの概要を紹介します。
◇キャリアコンサルタントの試験機関は、下記2団体で検定試験を行っていますが、試験や合格率に若干の違いがあります。多くの場合、受講機関の指定された方を受験することとなります。
- 日本キャリア開発協会(JCDA)
- キャリアコンサルティング協議会
資格名称(資格種類) | キャリアコンサルタント(国家資格) |
受験資格 | なし ※ただし、厚生労働大臣が認定する講習の課程の修了、または定められた業務経験が必要 |
学習期間 | 3ヶ月から1年 |
受験料 | 学科試験 8,900円、実技試験 29,900円 |
試験日程 | 年3回 |
合格率 | 2021年第17回試験結果
◇日本キャリア開発協会(JCDA) ◇キャリアコンサルティング協議会 |
問い合わせ先 | 厚生労働省|キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント |
終活ガイド
終活ガイドは、一般社団法人終活協議会による終活の専門家となる民間資格です。
老後のこと、お墓や葬儀、生前整理などの数多くの「残された人生をどう生きるのか」といったことを、相談者と一緒に考え不安を取り除きます。「終活の全て」が詰まっている民間資格となります。
【仕事内容】
- 生前整理や介護、葬儀、お墓、相続など、終活に関わる相談・支援
- 終活全般についてのサポート
- 就活に関するセミナー講師 など
【終活ガイドの概要】
◇終活ガイドは民間資格ではありますが、収入に繋げることも大いに可能であるとされている、人気の資格となります。
※初級・中級・上級(1級)とあり、1級を取得すれば将来的には終活のプロとして起業・仕事として活躍することも可能です。
◇終活ガイド初級(3級)は無料で取得が可能ですので、まずは気軽にチェックてみましょう。
資格名称(資格種類) | 終活ガイド初級(3級)・中級・上級(1級)(民間資格) |
受験資格 | なし |
学習期間 | 受験する級と個々人の学習スピードによります。 ※深く学ぶための、他のセミナ―も数多く準備されています |
受験料 | 初級:無料、中級:5,000円、上級:50,000円(税込) |
試験日程 | 随時 |
合格率 | ほぼ100% |
問い合わせ先 | 一般社団法人 終活協議会 |
【おまけ】教室やサロンを開く
自分の趣味の知見を広げるために「資格取得」する主婦の方が、近年とても増えています。それを機に、教室やサロンを開くといった開業方法もとてもポピュラーになってきました。
自分のスタイルに見合った資格を探す必要がありますが、専門的な知識があることをアピールし、以下のような教室やサロンの起業・運営が人気となります。
- ネイリスト
- ヨガ講師
- 英語教室
- パン教室・料理教室
- 子育てサロン・育児サロン など
資格 |
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年間見込み収入 |
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課題 |
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活動の場について |
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【主婦の起業】資格取得のメリット・デメリットは?
主婦起業における、資格取得のメリットとデメリットを解説します。
必ず資格が必要なものは取得せざるを得ませんが、それ以外については「資格取得」に関して、費用や時間・労力から躊躇してしまう方もいるのではないでしょうか。
主婦の起業|資格を取得するメリット
主婦が起業するときの「資格取得」のメリットは、主に以下となります。
- スキルや知識を証明する資格を持っていることで、技術者の証明となる
- 顧客・クライアントからの信頼を得やすい
- 同じ資格を取得した者同士、横の繋がりができる
起業の際、必ずしも資格が必要ではない職種も数多く存在しますが、事業スタート時に多くの方が悩む集客に対し、資格の所持をアピールすることもできます。
また、資格取得者同士の横の繋がりを持つこともできます。資格取得は、困ったときの「あなたの武器」となってくれることでしょう。
主婦の起業|資格取得をするデメリット
主婦が起業するときの「資格取得」のデメリットは、主に以下となります。
- 時間がかかる
- 費用がかかる
- 試験が難易度が高ければ高いほどプレッシャーになる
資格の権威性や難易度が高ければ高いほど、講習や学習の時間は多くなりますし、費用も高くなる傾向があります。
常日頃から忙しい主婦にとって、それらがストレスになる可能性がかなり高いといえるのではないでしょうか。資格取得に挑むためには、事前に家族に相談し協力できる環境を要請しておきましょう。
◇主婦の資格取得|時間や費用対策
【時間に対する課題】
- 一度で合格できるように、対策をする
- 短期集中でしっかり勉強する
【費用に関する課題】
- 受講講座などの費用を比較する
- 講座の割引制度やキャッシュバック制度を比較する
- 給付金や助成金の利用を調べる(※後述しています)
主婦の起業と資格取得|知っておきたいお金のこと
主婦の起業は、家計のお金から資金を調達するために可能な限り出費をおさえたいですよね。
ここでは起業と資格取得に関わる、お金の知識を紹介します。
主婦の起業に関するお金のこと
主婦が起業する場合の、知っておきたいお金のことを纏めてみました。
概要 | オススメ | 備考 |
起業方法 | 個人事業主からスモールスタート |
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税金・節税 | 税金の控除のことを先に検討 ※配偶者控除や扶養について |
※パートなどの給与所得の場合は103万円以下 |
健康保険 | 配偶者の健康保険の被扶養者について検討 | 以下の2点を満たしていれば、配偶者の健康保険の被扶養者となることが可能
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配偶者と会計を別にするべきかどうかの売上分岐点については、ファイナンシャルプランナーや税理士などに相談することをオススメします。
主婦の資格取得に関するお金のこと
その費用の一部を、国から補助してもらえる制度があります。以下にて、ご確認ください。
支援・助成金 | 受給対象 | 備考 |
教育訓練支援給付金 専門実践教育訓練給付金 |
「資格」と「自身の雇用保険の状況」による | 受講先とハローワークの両方へ確認が必要 |
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ひとり親の就業や自立を支援するための「厚生労働省」と「自治体」とが協力した取り組みで、自治体によって、給付金の名前が違うために「子育て支援課」へ確認が必要 |
まとめ:普通の主婦が起業するために|オススメの資格と生きがいとなる働き方・稼ぎ方
今回は、普通の主婦が起業するための「オススメの資格」と、その取得方法や費用対策について紹介しました。
おっしまーい^^